私は大学初の学外自主企画展「ほうかご展」をトータルディレクターとして企画から制作、実施まで一貫して経験した。私は専門分野の異なる7名の友人に声をかけ、企画をスタートさせた。ほうかご展は各々のデザインのスキルアップと、来場者の方に展示を楽しみながら大学のことを知ってもらうという目的を持ち、大学のある静岡県浜松市を飛び出し、愛知県名古屋市で展示を行うことにした。

企画

プレゼンテーション

学内プレ展示

そめいろうちわ

名古屋本展示

先生や先輩方のアドバイスをもとに大まかなスケジュールをたてた。完成度の高い作品を名古屋市で展示をするために、作品プレゼンテーションや学内プレ展示を行って個人作品や展示全体のブラッシュアップに努めた。また、グループ作品としてオープンキャンパスの際、小学生以下を対象としたワークショップ「そめいろうちわ」を企画し、個人作品と同様に名古屋で展示をした。

私はディレクターとして役割分担を行った。スタート時に決めた役割から、企画の規模に合わせて役割を徐々に変化させていった。また、メンバーと一対一でコミュニケーションをとることを大切にし、その人の抱える課題やバイトのウエイトを把握することで、スケジュール通りに進行できるよう工夫した。

展覧会の堅いイメージを払拭するべく、どうすれば新しくて面白い体験が創ることができるのかをメンバーと共に模索した。そしてその結果、プロダクトも、グラフィックも、建築模型も、全ての作品に触れるようにすることで、会場に来てくださった方に実際に作品で遊んでもらえるような展示を目指した。また、各々の作品に対して、メンバー全員がプロセスを踏んで解説できるようにした。作品を見るだけでなく実際に体感できる展示にすることで、ほうかご展が来場者の心と体に強く印象づくのではないかと考えた。

既存の書体を使うのではなく、メンバーの書いた文字を再構成して制作した。

これにより展示に親しみを持ちやすくなるとともに、ほうかご展が自分たちで1から作り上げた展示であることを表現した。

メインビジュアルには黒板を使用し、ほうかご展がこどものための展示であることを視覚的にわかりやすく伝えた。ビジュアルに使用した黒板とガーランドは実際の会場構成にも用いた。このような実際に来た人に楽しんでもらえるような仕掛けを作ることで、展示としての特別感を演出した。

6月20日~22日の3日間で200名以上の方に来ていただき、1日あたりの来場者数で有志企画展の学内最多を記録した。学内広報にはそれほど力を入れていなかったが、来場者の方々のSNSでの発信や「2年生が西ギャラで遊べる展示をやってるらしい」とデザイン学部だけでなく文化政策学部にも口コミで情報が広がり、200名を超える方にお越しいただくことが出来た。そこで集まった会場構成や作品に関する多くの意見をもとに、本展示に向けてブラッシュアップしていった。

大学のある浜松の魅力を名古屋市でアピールできれば、大学の知名度向上に貢献できるのではないかと考えた。浜松市は伝統的な注染染めで有名であるため、小学生を対象とした野菜や果物染めを使ったうちわづくりワークショップを企画した。たまねぎやブルーベリーで染めた布でうちわを作り、風船を使った遊びを行った。また外部の方と関わるため、各々が責任をもって運営に取り組んでいった。

まずは染物について知ろう!

こどもたちとうちわづくり。大学生も真剣。

出来上がったうちわを使って風船リレー!

300名以上の方に来ていただいたが、そのほとんどは静岡文化芸術大学を知らない方だったため、ほうかご展を通じて大学のことを知っていただくことが出来た。また、親子で来場してくださった方が多く、作品に対するこどもたちの素直な笑顔が見れたことが最も大きな収穫であった。実際に来場者の方から得たフィードバックでは「触ることのできる展示が新鮮で面白かった。」や「こどもを自由に遊ばせられる展示は初めてだったので少し戸惑ったが、親子共々楽しめたので来てよかった。」などの声もいただくことができた。

あべこべみっけ / 大橋拓真

little gift  planner / 橋本芳樹

LEAF×SOAP / 平井彩希

きになる絵日記 / 福田悠斗

Voicetool / 三浦寛大

かげまちわっか / 松山香帆

はなはな / 八ッ藤美令

生まれ変わる学び舎 / 山本裕貴

個人作品はすべてテーマである「こどものためのプラスなデザイン」を考えて制作を行った。学校課題の作品ではなく、自主制作を展示しようと考えたため、自身の勉強している専門分野の作品ではない作品を作っている学生もおり、貴重な体験が出来たので、参加してよかったと話していた。

展示を企画して実際に運営してみて、一筋縄にはいかない難しさを痛感した。しかし、デザインを勉強していく中でエンドユーザと触れ合える貴重な機会を自ら創出できたことは、とても良かったと思う。講義や実習で学べる範疇を超えて、自ら実践することで仲間と共に学ぶことの面白さと大変さを知ることが出来た。

大学で行ったワークショップ「そめいろうちわ」と本展示は新聞社の方に取材していただき、掲載していただいた。

2016.08.07(日)中日新聞 / 朝刊

2016.08.07(日)静岡新聞 / 朝刊

2016.08.30(火)中日新聞 / 朝刊

2016.08.31(水)朝日新聞 / 朝刊

また展示だけでなく、自身への取材もしていただくことができ、大学の知名度向上に貢献することが出来た。

制作期間:2016.03 - 09(学部1年後期 - 2年前期)

ジャンル:自主企画

担当:トータルディレクター

開催場所:名古屋市民ギャラリー矢田、静岡文化芸術大学西ギャラリー

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